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4月 読書のきろく

05 01 *2011 | にちじょう::ほんやまんがのこと

読書メーターっていうのを4月からはじめてます。
記録つけられるみたいなのでつけておきます。

うーむ。さいきん読むペースがおちてるなぁ……。
KASOCHIに来てからというもの、本屋に不便なので無駄に本を買うことが少なくなったのが遠因かな~。
いい本に巡りあいたいです。いつも。


4月の読書メーター
読んだ本の数:14冊
読んだページ数:4066ページ

死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)死にぞこないの青 (幻冬舎文庫)
★☆☆☆☆ クラスのなかでの標的になり孤立、というテーマはよくわかったけれど、いかんせん、悪意に満ちすぎている。小説としての出来、不出来でなく、この世界が生理的に嫌い。まじめで素直な主人公が、最後に強さを持って生まれ変わることには爽快感を得たけれど、カタルシスを得るにはいたらず。ただ、わたしが忘れていた『小学校高学年のころの気持ち』は見事に描き出されていた。このテーマでなければ、この主人公が好き。
読了日:04月28日 著者:乙一
夜のピクニック (新潮文庫)夜のピクニック (新潮文庫)
★★★★★ ――ただ歩くだけなのになんでこんなに特別なんだろう―― ほんとうにただ、歩いているだけの物語だったのに、どうしてこんなに心にしみわたるんだろう。ラストのあたり、まなうらが潤んで仕方ないかんじだった。学生時代に学校行事として夜通し歩く、という体験がある人は少ないと思うが、しかし、修学旅行、林間学校、その他の行事に自らの青春を重ねて、あの、青くて曖昧だったほんの短い時代を思い出したりしなかっただろうか。これは、わたしたちの物語。みんな、これに近い体験をして大人になった。どうして忘れてたんだろう。
読了日:04月25日 著者:恩田 陸
トロンプルイユの星トロンプルイユの星
★★★☆☆ 怖い。震えた。モチーフは小川洋子の『密やかな結晶』に類似。ただし、こちらはまきこまれる本人がそれに抗おうとしているぶん、必死さが伝わってきて恐怖をかんじた。表紙のかわいらしさと、出だしからしばらくまでのちょっと間延びしたOL描写で『単なるスイーツ小説か』と思ったのもつかの間。あっという間に引き込まれた。着地点がむなしい。だが、ハッピーエンドがなかったことで、繰り返す世界を何度も想像できる。
読了日:04月23日 著者:米田 夕歌里
花宵道中 (新潮文庫)花宵道中 (新潮文庫)
★★★★★ デビュー作からすでに宮木あや子は宮木あや子であった。単行本は既読であるが、文庫のおまけ小説が読みたかった。あらためて読み返すと、世界観の構築の仕方に驚かされる。世間の時代物に並べると、稚拙な表現が多々見られるものの、宮木ワールドに圧倒されて気づけばわたしも、名もなき遊女の一人になりきってこの本を読んでいる。追加の小説が良かった。流れゆく時代を見た女が、最後に選ぶのは、川の向こうか、こちら側か。なんと愛おしく切ない、人間の女の、夢と苦しみの物語か。
読了日:04月22日 著者:宮木 あや子
神様のカルテ 2神様のカルテ 2
★★★★☆ 現実では暗くて辛いニュースが多い昨今、こういう清冽な小説を読むと心が洗われる。登場人物すべての心根が気持ちよい。題材が題材ゆえに、死人が出るのも当然の物語。それら一つ一つはものすごく悲しい出来事なのに、その人の人生を尊敬して汲み取ってあるので、イヤな涙にはならない。続編、ということで、登場人物にもなじみが出て、その気安さもよかった。ブンガクとラノベの間にあるような、ライトな医療小説。とっつきやすさも魅力だ。
読了日:04月20日 著者:夏川 草介
放課後のウォークライ (宝島社文庫)放課後のウォークライ (宝島社文庫)
★★★☆☆ タイトルの『ウォークライ』がいまいち効果的に使われていなかったかんじ。真希ちゃんの不安はどこからきたものなのかとか、仮谷のスタンガンの意味とか、そういうものをきっちりと書いてくれないから読んだ後の深みがかんじられない。そもそも主人公の悩みである『彼氏からの子ども扱い』が解決されておらず、それを納得したわけでもなさそうで、それどうなったの? ってかんじ。読みやすい文体で、先生と生徒の恋愛で、距離感を保ったまま深追いしない友情、というのが携帯小説的。たまにはこういうライトな話もいいかな。
読了日:04月19日 著者:上原 小夜
「処女同盟」第三号「処女同盟」第三号
★★★★☆ 短編集。各話、小粒でキリっとしてて、読みやすい。女子のリアルな痛い系鬱屈青春話。表題作がのっけから痛かった。コミケでBLで同人誌で、どれだけ自分が楽しくても、それでもぬぐえぬ負け犬感。こんな子たち、本当にいそうで、リアルすぎて、目を背けたくなる。表紙がかわいいなぁ。さらりと読めて後に残らず。電車の待ち時間やふと空いた時間にちょこちょこ読めると思うので、エンタテインメントとしてかなりオススメ。
読了日:04月19日 著者:吉川 トリコ
短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)短歌ください (ダ・ヴィンチブックス)
★★★★☆ 連載をたのしみに読んでいたけれど、美しい装丁の本になった歌に目を通すと、また新しい感動があじわえる。この日常に暮らす普通の人々の、すばらしい感性にただただ、感心。ほむらさんの『読み込む才能』もあらためて、すばらしい。いつかわたしもこの本に載ってみたいなあ。
読了日:04月17日 著者:穂村 弘
横道世之介横道世之介
★★★★★ 平凡、ちょっとヘタレ。でも彼女も出来たし、友だちもいる。どこにでもいる普通の男の子、上京したての19歳。事件も事故もなく、一年が過ぎてゆく。これだけ何ごともなく、流されるように生きるだけの世之介の一年なのに、見事、色鮮やかに描ききってある。平凡な人の平凡な行動が、かけがえもなく愛おしいと思わせられる小説。世之介が生きた一年。それから、二十年後。世之介と、世之介が関わった人々の、その後の話も胸にひびく。
読了日:04月16日 著者:吉田 修一
神様のカルテ神様のカルテ
★★★★☆癒し系医療小説。とても読みやすい文体で、なおかつ文字数も抑えられているのであっという間に読めてしまった。医療系にありがちな難しい問いとは無縁で、劣悪な労働条件で働く若い医師がたんたんと誠実に人の命に向きあっていく話。各エピソードがそれぞれ秀逸。できれば、もうすこしエピソードをふくらませて、長編小説として読みたかった。涙をこぼす、とまではいかないまでも、2,3カ所、涙腺があやうい場面もあったりして、読後感もひときわさわやか。各人の人柄が良すぎて嘘くさいけれど、だからこそ小説になり得たのだとおもう。
読了日:04月13日 著者:夏川 草介
春狂い春狂い
★★★★★桜の下で、数年かけて繰り広げられる、残酷で陰惨な物語。ひとりの美しすぎる少女が見た地獄を、微量のファンタジー要素を絡めて描いてある。架空の世界での物語を見せてくれるのが小説家の仕事だとしたら、宮木さんは見事、その責務を果たしたと言えるだろう。一度ざっと読んだあとは、じっくりと行間まで見据えるような気持ちで再読したい一冊。
読了日:04月11日 著者:宮木 あや子
僕らが旅にでる理由僕らが旅にでる理由
★★☆☆☆壊れちゃった現代っ子の再生の物語? メタファーにつぐメタファーが次から次にたちあらわれ、わけのわからない状態で展開。現実と妄想の世界を行ったり来たりして、中途半端な読み応えだった。世界観の構築のためか、文体が独特。これがわたしには凶と出た。しかし、最終章は良くできている。表紙は良い。再読はしないとおもう。ある意味、スイーツ(笑)小説。
読了日:04月05日 著者:唯野 未歩子
漂砂のうたう漂砂のうたう
★★★☆☆自らの身の置き場を『ここ』と決められぬまま漂うように生きる男が時代の変遷とともに、自らの存在と生き方を受けいれていく話。諦念にちかいけれど、それとは少し違う。関わった人々の清冽であったり下劣であったりの生き方をまのあたりにし自分が流されるようにかわっていくことを、いつのまにか肯定している希望の話であったように思います。暗くて重い舞台と人物設定のなか、ひときわ凜と輝く花魁の美しさが印象にのこる一冊。彼女が手にした自由とひきかえるように、眠るかのごとく死んでいったポン太のエピソードが胸にのこります。
読了日:04月04日 著者:木内 昇
天地明察天地明察
★★★★★ものを知ることへのわくわく感、見知らぬ天才への憧れ、淡い恋、羞恥と絶望、失意から立ち直る旅、堅実な暮らし、人間の喪失、理論の完成と崩壊、さらなる挑戦、手にした平穏…… 主人公の心情に沿って、自分までドキドキしたり涙ぐんだりしながら、彼とともに密度の濃い一生を駆け抜けた気がします。タイトルがいい。天地、明察。読み終わったのちあらためて表紙を眺め返すと、もう一度彼の人生を装丁になぞることができ、胸に爽やかさが満ちてきます。よい作品でした。
読了日:04月03日 著者:冲方 丁

読書メーター

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